第1章 葬儀の歴史
第1節 葬儀の成り立ち
日本では縄文時代は屈葬、弥生時代は石棺、支石墓など、埋葬の仕方には変化と進化がありつつも死者を弔いながら、逆に死者の復活を恐れる風習も存在したと言われています。
「死を弔う儀式の定式化」 を葬儀と呼ぶこととするならば、日本で葬儀の定式化が進行した時期は古墳時代から始まる事になる。
3世紀から7世紀に至る古墳時代には、文字どうり古墳の造営が盛んに行われた。
代表的な形としては前方後円墳と前方後方墳であり、この400年ほどの間に30万以上の古墳が作りだされた。
それは、その土地の権力者の権威の象徴であると共に、葬儀は大切な家族や友人への愛惜でもあった。